院長ブログ

院長ストーリー④ 心がないと言われた鍼灸施術

先輩に勉強会の話を聞いてから1年後、審査が通り私は先輩の所属する古典鍼灸研究会の講習会の参加を認められ、そこで1年間基礎を学んだあと、晴れて正規会員となりました。

最初のうちは東洋医学をもとにした施術ではなかなか良い結果が出なかったり、患者さんへの説明がうまくいかず失敗ばかりしていましたがだんだんと以前行っていた現代鍼灸の施術よりも良い結果が出るようになってきました。

その頃になってくると私は腰痛や肩こりだけでなくて、頭痛や生理痛などの症状や現代医学でも改善しづらい症状などを診てみたくなっていました。

そして、だんだんと「鍼は科学だ.。」と言っていた先生の教えに納得がいかなくなり、その先生のもとを離れることにしました。

施術所をやめた私は思い切って独立することにし2013年に小島はり・きゅう院を開業しました。
最初のうちは治療院でアルバイトをしながら往診を中心に経験を積んでいましたが、自分の理想の環境で施術ができるように2014年の4月に平塚市真田に外来専門を開院することにしました。

しかし、治療院を開業したものの苦労と苦悩の連続でした。

特に最大の悩みは「症状が良くなっても患者様が来なくなる。」ということです。

治療もうまくいっているし、症状は良くなっているのに「何が悪いんだろう?」と考える毎日を過ごしているうちに次第に精神的疲労が溜まってきてしまい、疲労を取るためにを先輩のところへ鍼を受けに行くことにしました。

先輩の治療を受けつつ「良くなっても患者さんが来なくなる。」と私が愚痴るように話すと「小島君は患者さんをどうしたいのか?」「小島君の鍼には心がないように感じる。」と言われてしまいました。

それから先輩は「患者さんを良くしたいことは鍼灸師としては当たり前のこと、でも何でもかんでも症状を治すだけではダメなんじゃないかな?」「それに症状を治すことも大事だけど、その患者さんが病気にならずに薬や病院と縁のないような生活を送れるようにしてあげることこそが東洋医学の本質だと思うよ。」と諭すように語ってくれました。

その話を聞いて私は確かに患者さんを良くしたい気持ちを持って施術はしていましたが、それ故に患者さん自身よりも症状に目を向けてしまっていたように思えました。

私は知らず知らずのうちに患者さんではなくてただ症状を良くしていただけだったのです。

これでは病院や一般的な治療院となんら変わりません。東洋医学の良さを自ら潰してしまっていたのです。

「いったい私は何のために東洋医学を学び、鍼灸施術をしているのだろう?」

そう自分自身に問いかけ、もう一度、自分を見つめ直すことにしました。

院長ストーリー⑤『"患者様の想いを診る"鍼灸施術』