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鍼とは?

鍼施術は金属で作られた細い針をツボ(皮膚や筋肉)に当てる、刺すなど、生体に刺激を与えることで身体に備わっている"治す力"を引き出す施術法です。

日本では受けたことがない人が多い鍼施術ですが、最近ではアメリカの医学研究機関や世界保健機構(WHO)から、さまざまな病気の改善や美容面での効果も期待ができると発表されたことなどから世界では注目を集めている施術法です。

鍼は何故、効くのか?

身体に鍼をすると、どうして痛みが良くなるのか不思議に思っていませんか? 実は鍼をすると身体にはこのような反応が起こり、痛みが緩和するのです。

①痛み物質を流す

筋肉や靭帯などが傷つくと痛みを感じる物質(ブラジキニンなど)が溜まります。 鍼やお灸をすることで血管が広がり血液と一緒に痛み物質を流してくれます。

②鎮痛物質を出させる

人は痛みを感じると自分の力で痛みを緩和しようとします。

痛みを感じると脳から内因性モルヒネ様物質という痛みを緩和させる物質を出します。 鍼をすることで、意図的に内因性モルヒネ様物質を出させることで痛みが緩和します。

③白血球が働き、鎮痛物質を出しやすくさせる

鍼をすると白血球が情報伝達物質(サイトカイン)を放出して免疫システムを作動させてくれます。 免疫システムの中のTリンパ球がβエンドロフィンという痛みを緩和させる物質を出してくれることで痛みが緩和します。

④痛みを感じる通路を遮断する

皮膚を強く押すことで痛みを感じる通路を遮断することができます。 痛い所を摩ったり押したりすると痛みが和らぎますが、鍼をすると同じ事が起こります。

慢性的な痛みに鍼が良いと言われる理由

「このくらいの痛みなら我慢できる...」と何か月も痛みを放っておくと細胞の炎症や酸素不足が続き、脳はこの状態が正常だと錯覚し始めます。そこで鍼で細胞に傷をつけると、脳が傷を再認識して壊れた細胞を治そうとして上記のようなことが起こります。 慢性的な症状に鍼が効果的であるというのはこのようなメカニズムがあるからです。

鍼の種類

刺す鍼(毫鍼:ごうしん)
毫鍼

一般的に皆さんが想像しているものは鍼灸の世界では毫鍼と呼ばれています。 長さを寸や分、太さを番号で表し、番号が大きな程、長くて太い鍼になります。

先端は松の葉のようにやや丸みがある松葉型、丸くなっている卵型、尖っている柳葉型があり、皮膚に当たった時の刺激が異なります。当院では主に松葉型と卵型を用いていますので刺激が少ないです。

刺さない鍼(鍉鍼:ていしん)
鍉鍼

毫鍼とは異なり先端が丸く刺さらないようになっている鍼のことを言います。

鍉鍼には扇状や円形、ローラーなど色々な形がありますが当院ではオーソドックスな棒状のタイプを使用しています。

主に爪の際のツボなど、豪鍼を使うと刺激が強いところに使用します。

当院で行う鍼を使った主な手法

鍼というと一般的には皮膚や筋肉に刺すというイメージを持たれると思いますが、鍼はただ刺すだけではなく、体質や症状に合わせて色々な使い方があります。

散鍼(さんしん)
  

毫鍼をつつくように用いる方法です。
鍼の刺激に弱い方や皮膚や筋膜に対してアプローチしたい時に用います。

接触鍼(せっしょくしん)

毫鍼や鍉鍼を用いて皮膚を撫でるように行う施術法です。
本来は小さなお子様に用いますが当院では主に刺激に弱い方に用います。

 
灸頭鍼(きゅうとうしん)
灸頭鍼

鍼の頭に艾を乗せて温めます。
輻射熱(ふくしゃねつ)により広い範囲で温まるため心地の良い感じが味わえます。

冷えの強い方や不妊症、逆子の施術に用います。

電気鍼(でんきばり)
電気鍼

筋肉に鍼を刺した後、電極をつけて電気(低周波)を流します。

筋肉に電気を流すことで筋肉がポンプのように働き血流を促進します。また、筋肉を支配している神経に刺激を与えることで脳に信号を送り、自律神経の調整を行うことができます。

当院では主に、筋肉の凝りが強い方や不妊など自律神経の乱れを整える施術に用います。