灸
灸とは
灸は一般的に艾(もぐさ)を皮膚の上(ツボ)に置いて燃やし、その温熱刺激によって体調を整える治療法です。
艾は乾燥したヨモギの葉の柔毛と呼ばれる部分を精製して作られたものです。ヨモギは古くから、切り傷や下痢止め等に使われている薬草で整月経調整などの漢方薬としても使用されています。
お灸は何故、効くのか?
お灸というと、温めて血の巡りを良くするいうイメージが強いと思いますが、実は皮膚が少し赤くなるくらいの軽い火傷を負わせることで、体にこのような反応を起こして治癒力を高めているのです。
- 増血作用(ぞうけつさよう)
- 止血作用(しけつさよう)
- 強心作用(きょうしんさよう)
- 知熱灸(ちねつきゅう)
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艾を1cmほどの三角形に整えてツボの上に据えて温める方法です。
火をつけてしばらくすると熱さを感じますので合図と共に術者が取り除きます。
燃やし切リませんので火傷の心配はありません。主に不妊治療やマタニティ施術で用います。 - 透熱灸(とうねつきゅう)
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艾を米粒または半米粒くらいの大きさにして据える方法です。
目に見えない小さな火傷を作ることで傷を治そうと白血球の働きが活発化します。逆子や生理痛など女性疾患に用います。
- 棒灸(ぼうきゅう)
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艾を紙で巻き棒状にしたものを燃やして皮膚にかざして温める方法です。
主に冷えに対してじっくりとお温めたい時や逆子の施術に用います。
お灸をすると赤血球が増加することが分かっています。赤血球は細胞の栄養である酸素を運ぶため回復力が高まります。
血を止める為の成分である血小板の働きを活発にすることで、壊れた毛細血管などの治癒を促進します。
火傷を治そうとして白血球が増加します。白血球は雑菌やウイルスなどの異物を体内から排除するために働いてくる細胞で免疫に関わります。白血球が増えと免疫力の向上に役立ちます。